ゆきむし

アリスとテレスのまぼろし工場のゆきむしのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

時間の止まった世界で永遠を生きるか、世界の終末を超えて未来を信じるか?
製鐵の街に暮らす14歳の少年少女、そして狼少女の恋の行方は...

と言いたいところだが、
相も変わらず幼女を、幼女のまま成長した少女を性的アイコンに利用する醜悪と、その醜悪さに無自覚・無反省な業界に嫌悪を禁じ得ない。

野生の少女五実は、白痴の隠喩(身体だけ成熟しているが社会的には無力な精神的弱者)に他ならないし、そもそも野生の少女でなく単純に監禁虐待という犯罪被害者!
もちろん主題のために善も悪もなく描く、あるいは善と悪をそのままに観客に提示する映画があってもいいが、五実は物語の必然から生まれるキャラクターではなく、このキャラクターのため(だけ)に作り出された深みも掘り下げもないご都合主義のストーリー。

いったい監督は同じ女性として、幼児期から思春期まで外部と遮断され監禁されていた場所を再訪して「私の初恋(初失恋)の場所」(うふ♡)って懐かしむ女性の心理を真剣に考察したのかな?
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