るんこ

アリスとテレスのまぼろし工場のるんこのレビュー・感想・評価

4.1
岡田麿里さんファンなのでずっと楽しみにしていました。


監督の前作「さよ朝」は一見アニメファン以外にはとっつきにくいファンタジーな世界観ながらも内容的には幅広い層にオススメしたい内容でしたが、本作はは逆に世界観が一般受けしそうなのに内容の癖が強く、良くも悪くも岡田麿里(さん)節炸裂だったので好き嫌いは分かれるかも知れません。


見ていて恥ずかしくなってしまうような、耳を塞いでバタバタしたくなるような、そんな見る人にダメージを与えるような青春描写が岡田さんは上手いですよね。大変ムズムズしました。


今の時代になぜこんな言動や描写をするんだろう?と悪い意味で気になるセリフや行動がいくつかありましたが(主人公の友人)、現実にはちょっと嫌なこと言う奴や倫理観がちょっとアレだなと人もいるものだし、そういうキャラクターがいるのもリアルなのかも知れません。



今回はMAPPAとタッグの作品でしたが、さすがのMAPPAという感じで、美術監督も安定の東地和生さん、映像は文句なしに美しかったです。
音楽もめっちゃいい!中島みゆきさんのエンディング曲ももちろん最高でしたが、その他作中の挿入歌?なども良かったです。



それから声優過激派としては主役級に本職をキャスティングしてくれたのが有り難かったです。
あの泣きや叫びなどのお芝居は素人を起用してたら絶対台無しになってたと思うし、そうならなくて本当に良かった。
欲を言えば全員本職にして欲しかったけど、瀬戸康史さんも違和感なくお上手で流石でした。



林遣都さんも好きな俳優さんですし、俳優さんの起用にしてはすごくお上手でいらっしゃいましたが、めちゃめちゃ林遣都さんだったのでやはりどうしても顔や姿が浮かんでしまって、
俳優さんやタレントさんだと例え上手くてもそういう(顔がチラつく)部分で集中しきれなくなってしまうので本職のみのキャスティングを希望するのにはその点の理由もあるなと思いました。

(いつもながら、キャスティングされた側は悪くないと思っていますのでキャストご本人への文句などはありません。)



ED曲の中島みゆきさん「心音」は、事前に少し聴いてすごい曲!楽しみ!と思っていましたが、作品を観てから聴くと歌詞が…凄い👀と鳥肌が立ちました。
曲だけ聴いても良い曲だけど、この曲の凄さを100%で受け取るためには是非作品を観てほしいなと思います。
るんこ

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