あくとる

ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野のあくとるのレビュー・感想・評価

4.0
"復讐の果てに"

配信開始を心待ちにしていた本作。
ザ・男前イドリス・エルバ、『アトランタ』からラキース・スタンフィールドとザジー・ビーツが出演しているうえに、Jay-Zが音楽プロデュースという完全に俺得映画である。

勢いの良いオープニングがとにかくカッコ良く、否が応でもテンションが上がる。
広大な荒野を馬が走る姿の画には迫力があり、随所に外連味も効いている。
物語は古典的でシンプルながらも、豪華なキャストのアンサンブルと音楽の力でグイグイ引っ張っていく。

"西部劇×ブラックプロイテーション映画"を想像していたが、そんな単純な物ではない。
ラスト30分の畳み掛けが凄い。
復讐の物語は思わぬところに着地。

復讐に善も悪も存在しない。
英雄も悪党も人殺しに変わりない。
生き残った者の物語が続いていくだけだ。