劇場にて字幕版で視聴。
これは面白い。ニコラス・ケイジの過去作や私生活の浮き沈みを知っている事が前提となるがその辺りを上手く脚本に落としてある。コメディ、アクション、家族ドラマ、ミステリーと色んなジャンルを上手く融合させている印象。特にコメディシーンが面白くかなり笑ってしまった。
ニコラス・ケイジという俳優の特徴といえばパッと思い浮かぶのは絶妙な顔だ。イケメンでもなく体もそんなに大きくなくアクロバットが得意でも無く演技も飛び抜けて上手いとは思えない。そんな彼が大スターとなったのは運も大きいだろうが、あの口を半開きにし戸惑いと呆れを同時に表現したような顔をする。その絶妙な滑稽さがコメディ部分にハマっていたのではないかと思うのだ。今作でも時折見受けられた。
コメディシーンでは特に麻薬をキメてドライブする所が面白かった。壁で別れた後の横からヒョッコリは忘れられない。カメラワークも個性的で、カーアクションシーンでのサイドミラーに映す所や、只の車庫入れを俯瞰で映したりと意外性があった。
結局どこまでが映画造りのためのシーンなのか解らないラストも良かった。ニコラス・ケイジという俳優でしか成し得ない面白い脚本だったと思う。
予習せずともある程度楽しめるとは思うが少なくとも「フェイスオフ」と「コンエアー」は視聴してからのほうがより面白いと思う。下ネタによらないコメディ好きにオススメ。