にゅーいさんす

戦場のピアニストのにゅーいさんすのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
3.5
ユダヤ人への憎悪は、ドイツ人から始まっていき、ポーランド人終いには同じところに住むユダヤ人にまで広がっていく。憎悪の連鎖、共通の敵を作ることによる安心感、人間が持っている普遍的なものなのかもしれない。
戦時下であっても、国籍・人種が違くとも、分かってくれる、助けてくれる人はいるのである。それが「神に感謝しなさい」というドイツ軍将校の言葉につながる。
その将校は、ソ連軍に捕虜とされた際に「彼を助けた。彼にここにいることを伝えてくれ。」と言ったことに多少の違和感を持つ。また、将校は戦犯収容施設で亡くなったとのことだったが、彼はシュピルマンに会う前にユダヤ人迫害を他のドイツ軍と同じように行なっていたのか、それともシュピルマンに接したようにしていたのだろうか。