ボンドレイク

戦場のピアニストのボンドレイクのレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.9
 涙無しでは
 鑑賞を終えることができないわ。

 第二次世界大戦中のポーランドを舞台にした、あるユダヤ人ピアニストの話。

 音楽は形を変えることなく美しく存在し、人間は誰も彼もが酷い姿になり果ててしまう。
 でもだからこそ、酷い状況に置かれ 酷い姿になってしまっていても、美しいままの音楽に救われることがある と。

 音楽から切り離されてしまった主人公にはもはや生気がなく、理不尽な状況にのみ生かされているよう。

 私も鍵盤に触れる生活を送っている者の一人で、音楽の恋しさがホンっとにヒシヒシと伝わってきましたわ。

 そんな主人公が映画中盤、隠れ家で音を立ててはいけないという状況の中、ピアノの前で 実際に弾いているかのように空想をする場面がありましてね...

 これには泣かされましたわよぉもう!

 主人公が音楽に少しでも触れられている時間があれば、その時には心が取り戻され 癒えているようにみえた。

 音楽の素晴らしさ と 戦争を産んだ人間の愚かさ に対し、同時に涙した瞬間でした。

 戦争ほど 醜い 産物はないでしょう。 二度とこんなことは..あってはならないのです。
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