涙無しでは
鑑賞を終えることができないわ。
第二次世界大戦中のポーランドを舞台にした、あるユダヤ人ピアニストの話。
音楽は形を変えることなく美しく存在し、人間は誰も彼もが酷い姿になり果ててしまう。
でもだからこそ、酷い状況に置かれ 酷い姿になってしまっていても、美しいままの音楽に救われることがある と。
音楽から切り離されてしまった主人公にはもはや生気がなく、理不尽な状況にのみ生かされているよう。
私も鍵盤に触れる生活を送っている者の一人で、音楽の恋しさがホンっとにヒシヒシと伝わってきましたわ。
そんな主人公が映画中盤、隠れ家で音を立ててはいけないという状況の中、ピアノの前で 実際に弾いているかのように空想をする場面がありましてね...
これには泣かされましたわよぉもう!
主人公が音楽に少しでも触れられている時間があれば、その時には心が取り戻され 癒えているようにみえた。
音楽の素晴らしさ と 戦争を産んだ人間の愚かさ に対し、同時に涙した瞬間でした。
戦争ほど 醜い 産物はないでしょう。 二度とこんなことは..あってはならないのです。