このレビューはネタバレを含みます
子供の頃、みかん山で長く遊んでいた時に、作業に来ている農家の人のラジオからとても美しいサックスのメロディが流れてきてとても感動した事がある。
音の無い原始的な世界で飛び込んでくる音楽は、闇に差し込む光のように何にも替えがたい感動をくれる。ショーシャンクの空で、モーツァルトのレコードが刑務所中に鳴り響くのも、ホタルの墓で戦後の洞窟の近くで蓄音器が鳴るのも、似たような感動を覚えた。
ホロコーストをリアルに描かれると辛い。政治宗教から離れてこの映画を観ると、生きるために腐ったじゃがいもに手を出す現実やバケツの腐った水を飲むリアルな場面に、元気に生きていられる幸せを噛みしめる。
戦場ではなく、ワルシャワ蜂起で何もなくなった焼け野原でのショパン。個人的には長大なバラードではなく、音の少ない哀愁感のあるマズルカ辺りがよかったかと。体力無いのにバラード弾くなんて、。。