北朝鮮に10年間潜伏し、国際武器ビジネスの実態を暴いたデンマークのドキュメンタリー。
潜入するのは、プロのスパイでもなんでもなく、元料理人のウルリクという素人の男。
彼はまず、北朝鮮に友好的な人間を装い、KFA(北朝鮮親善協会)という団体の一員となる。
そして、その団体に貢献することで信頼を勝ち取り、情報を得ていく。
見えてきたのは、北朝鮮の国際闇ビジネスの実態である。
KFAは世界中に支部を持ち、その幹部は闇ビジネスを斡旋するブローカーだった。
やがてウルリク自身も、ナミビアやウガンダにおける武器や麻薬の密造計画と深く関わるようになっていく…。
まさに命懸けの潜伏。
バレたら拷問され、殺されるかもしれない。
事実、数年前に北朝鮮で拘束されたアメリカ人の青年、オットー・ワームビアは、植物人間状態で帰国し、その後すぐに死亡した。
そのことを考えると、本当に恐ろしい。
そして本作で暴かれた闇も、間違いなく氷山の一角に過ぎないのだろうと思うと、よりいっそう恐ろしく思えてくる。
想像を遥かに超える現実に衝撃が隠せなかった。
本当にヤバすぎるドキュメンタリー。
