あぶりかんぱち

グッバイ、ドン・グリーズ!のあぶりかんぱちのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分の住んでいる世界はほんのちっぽけな世界でしかない。悩んでても仕方ない。回り道が無駄になったって、そこからまた歩き出せばいい。

躓きまくっている最近の自分にスパッと届くメッセージを色々と受け取れたからか、「いい作品だった」というのがシンプルだけど嘘偽りない感想。少年たちのひと夏の冒険というプロットを春の訪れを感じるこの時期に楽しむことができて、心も少し上向きになった気がした。

TVアニメ「よりもい」と同じメンバーということもあり、非日常に飛び込み、その道中で大切なものを知るという流れはよく似てるなと感じたけど、よりもいが『反骨精神』『何クソ根性』みたいな意外と男らしい根っこの部分があったのに対し、このドングリーズは逆に『運命を信じる』『ドラマチック』といった乙女路線に近い感じで物語が走っていったこと…良い意味で裏切られたという感じだった。(こういう舵取りも面白いな、と。)

その一方で。
ドロップがどうやってロウマとトトに出会ったのか、ドロップが最後どうなってしまったのか、2人が約束の場所に辿り着くまでにどんな会話を交わしていたのか、などなど…
見終わってみると「端折られたのかな?」と思えたシーンが色々あったのはちょっと残念。そこも併せて物語を完結させてほしかった感はあるけど、勢いでガンガンと進んでいく、後先考えない“男子の無謀な旅“の雰囲気がその分よく出てたと思う。

作中に出てくる『写真』に対する考え方が改めてたしかに…と感じたから、帰り道何の気なしにスマホのカメラのシャッターを切ってみた。意外と良かった。ちょっと続けてみよう。
あぶりかんぱち

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