リアルの「モンスターハンター」。
インドネシアのラマレラ村で400年続く鯨漁を追ったドキュメンタリー。監督は写真家でもある石川梵。ドローンを使った俯瞰・鳥瞰の映像はとてもダイナミックだった。
"銛打ち"を意味する"ラマファ"と呼ばれる漁師が、"鯨舟"から跳躍し、クジラに銛を突き立てる。まさに勇猛果敢といった感じだが、そのタイミングの難しさ、常にある命の危険、本当にラマファたちは命懸けでクジラを獲っている。クジラは尾びれで強烈な反撃をしてくるし、銛から手を離すタイミングを誤っただけで大怪我を負い、時には死に至る。
そんな危険な鯨漁だが、頻繁にクジラを獲れるわけではない。年に10頭も獲れれば村は食っていけるらしいが、そもそもクジラが見つからない。なのでエイも獲ったりしているが、やはりそこでも命の危険がつきまとう。
"鯨舟"という木造の小さな舟は、村の船大工がイチから造り上げたもの。かっこいい。船大工の家族や仲間たちが総出で造る様子も映画に収められている。