「愛だけでは治せない」
劇中のこの言葉が、『ファーザー』から共通しているフローリアン・ゼレール監督のテーマなのだろう。
困難な状態にある家族を救いたいと心を砕いても、救えない。それ以前に理解し合えないという無常感。
まあ本作に関して言えば、息子が刃物を隠し持ってて銃の置き場所を把握されてる時点で、銃は別の場所に移せよって思うが。
親や大人たちに「何をそんなに悲しんでるの?」と聞かれても、上手く説明できないから適当な理由をでっち上げるのはわかるなあ。
息子役のゼン・マグラスを始めとした役者陣の演技は素晴らしい。