arome

流浪の月のaromeのネタバレレビュー・内容・結末

流浪の月(2022年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

原作の評判が良いのは知っていましたが、未読です。
リ・サンイル監督映画ということもあり、自身の期待値が高すぎたのかとも思います。
なんとなくパッケージがいいから買ったけど、ただ苦くてそれでいて薄いインスタントコーヒーに当たった、そんな感じです。

とりあえず、途中から登場人物のオツムの緩さにイライラと、不快感で集中力が途切れ。あと回収しきらない伏線や、矛盾点。とうとう、意地でも見切ってやろうという感じになり、桃李がズボンを下ろしたフィナーレで桂文枝状態です。ズコーン。
自分で選んだ作品ですが、時間を返せって感じです。
そもそも冒頭のしつこいラブシーンで察するべきだった。(これはひどい本当に。)

題材としては、まぁ分かる。
ただ、フィクションといえど、軽はずみに扱っていいものではない。戦争、凶悪犯罪を題材とした映画には常にこれが引っかかる。そう言ってたらなにも楽しめないのも承知で。やっぱ特殊性癖…他人に迷惑をかける類はダメですね。
描くからには、相応の覚悟というか、決意を持って落としてほしいと思う。
あのラブシーンを見るに、そういう覚悟は何一つ感じ取れなかった。
150分とわりかし長尺なのに、肝心な箇所は描かれていない。ラブシーンを抜けばもっとあれこれできる。笑

しっかり振り返ろうと思ったけど、馬鹿馬鹿しくなってきた。
原作は知らないが、映画は本当にチープで呆れた。
映画が微妙すぎて、評判の原作がどんなものか気になったので、近々あらすじだけでも追おうと思うくらいに。笑

この役者陣をもってして、という感じ。
広瀬すずは断片的にはすごく良い演技をしていたが、どうも同一人物に見えないというか、キャラが同一線上にいない点が気になった。
桃李もなかなか変な作品に出てる。時々哀れになる。
子役をはじめ、役者それぞれの演技がそれぞれよかっただけに、なおさら脚本の酷さが目立った。

イチモツがアレだから、ロリコンなのか?
イチモツの大小とロリコンは関係ないのか?
イチモツの件は本音部分で、ロリコンはカムフラージュなのか?
↑全く分からない。
観る側をバカにしてる?とすら思う。

作品を通して伝えたいことが、散りばめられているわりに、不幸自慢合戦共依存みたいになってなんにも届かない。救われない。
評価は人それぞれだと思うし、これを良しとすること自体は否定しない。ただ、この映画に涙し共感し、考えさせられている人とは多分私は話は合わない。そのくらい私はこの作品が軒並み評価の高いことが甚だ疑問です。役者の演技がよかった!それはまごうことなき事実であるが、それ以外が目を瞑れるレベルではない。
頭にたくさん余白がないと、受け入れにくい映画。スコアは役者陣分です。
arome

arome