ひるるく

ARGYLLE/アーガイルのひるるくのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.7
本作とは関係の無い事で恐縮ですが、まずは今日で建物の老朽化に伴い閉館を迎えた中洲大洋映画劇場について触れさせて頂きたい。

福岡県博多区中洲に所在する本館は昭和21年の開業以来、78年間に及び中洲の街や人々の変遷を見つめ続けた歴史ある映画館。

お別れ興行につき、開業時にこけら落としで上映されたチャップリンの黄金狂時代を含む三作を鑑賞しようと思っていたのですが早々にチケットが完売してしまい、せっかくの営業最終日なので何か見ようと本作をチョイス、大洋さん長い間ありがとう、お疲れ様でした、そしてまた会いましょう。

閑話休題。

女流小説家の妄想内の劇中劇なのか、はたまた現実なのか考えさせる二転三転するツイスト展開やキングスマン的な厨二病ケレン味があるアクションやユーモア(特にブライス・ダラス・ハワードのスケート)は流石のマシュー・ヴォーンで見てて楽しかったです。

伏線の張り方が絶妙に違和感を持たせてヒントを与えていたのは秀逸でしたね、伏線が上手いと回収が気持ち良い、気持ち良い。

ただネタバレしてからはキングスマンに比べると色々と詰め込み過ぎたのか急にラストまでが冗長に感じてしまいました。

キングスマンと違う脚本家とのタッグで意表を突くツイストどんでん返しの斬新なギミックは面白かったですけど、ジャンル物としてはシンプルなスパイアクションに徹する方が私は好みですね、作り物感が出過ぎなCGとあの体でキレキレアクションのリアリティが無さすぎるスタントタブルとVFXもマイナスでした。

次作もしくはキングスマンユニバースになるのなら主菜のストーリーは王道スパイでアクションに特化、副菜に厨二病とユーモアを添えてを期待したいですね、それってキングスマンやんって突っ込みは受付けます笑
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