こづ堂

美貌に罪ありのこづ堂のレビュー・感想・評価

美貌に罪あり(1959年製作の映画)
3.6
若手舞踏家と内弟子、農夫と客室乗務員、農場の息子と聾唖の女性の3つの人間模様が展開、そしてその3つの物語に庭園の女主人がからんでいる。最後は色々な問題がうまくまとまり、寂しさがありながらも、気持ちのいい終わり方だった。

勝新太郎が爽やかな役柄で、不自由なく育った坊ちゃんから内面的な成長をし世間と折り合いをつけられるように変わっていく様が心地よかった。舞踏のシーンにも惹き付けられた。

あと、若尾文子のJALの客室乗務員姿、祭りの夜の山本富士子と杉村春子の舞も見どころ。野添ひとみの聾唖者のキャラクターは今日では実現が難しいように思われる

舞踏という着物を着た伝統的な世界とドレスを着て派手な生活を望んでいる客室乗務員の世界が1つの作品に同居しているのがなんだか面白い。
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