このレビューはネタバレを含みます
ノーおっぱい
探偵ガリレオシリーズ最新作?(修正:最新作ではなかった)
結論から言うと「よく作ってある」
→ちょっと冷静になってみると、「これ原作読んでないときつくね?」です
とりあえず原作読んでから見ることを強くお勧めします
後述するが、吉高由里子のせいで実写版ガリレオに対するハードルが甘々になっていました
この物語の核の部分であり、タイトルにもなっている部分があまりにもすっとばされてしまっています(ワイは原作読んでるので別にいいっちゃいいんだけど、原作読まずに映画だけ見た人からすると確かに「はあ?」となっても否定できない、というか残当になっちゃいますよねハハ)
いきなり脱線して愚痴になるが、探偵ガリレオシリーズは湯川(大学助教授・理系 探偵ガリレオ)と草薙(刑事・文系)(2人は大学時代の同期)という中年のむさいおっさんが二人であれやこれやして事件を解決していく、というパッとしない絵面が本来面白いのである。
難事件が起こると、トリック解明のため草薙が湯川に協力をあおぎ、理系音痴の草薙をいじりながら解決に進んでいく、というおっさんの絡みを楽しむ物語なのだ。
ところが、だ!
探偵ガリレオシリーズがドラマ化された第1期、そこに草薙の代わりに登場するのが内海薫である(本来なら初の長編となる容疑者Xの献身で初登場するキャラ)。
テレビドラマでは内海が草薙のキャラ設定を一部引き継ぎ(原作での内海は頭キレキレ)むさいおっさん同士のやりとりという面白さがなくなり、かつ、あろうことかそこに恋愛要素まで盛り込んできやがったのである(そんなもの原作には当然ない)。
当時それを見たワイは、Twitterで発したなら即凍結するであろうワードをまき散らしながらなんとか目を通したものだった。
そして、テレビドラマ制作陣はさらに罪を重ねていく。
テレビドラマシリーズ第二期、本来ならやっと内海が活躍し始める頃に登場したのが吉高由里子(役名は忘れた)だ。
吉高のポジションは本来の内海の役回りなのだが、この辺のストーリーは無駄にいじくり回され、なおかつ吉高の演技力の低さが相まってシリーズ中最低の出来であった。
当然暴言を吐きまくりながらの視聴であった。
という経緯から実写版ガリレオを見るというのは、裏切られるかもしれないという不安を抱きながらの視聴になるのだ。(脱線終わり)
しかし、劇場版ガリレオシリーズは過去2作品(容疑者Xの献身、真夏の方程式)においてそれなりに満足のいくものであった。
そして本作である。
湯川登場までの導入ですでになかなかの意気込みが伝わり、期待感も高まっていく。
いよいよ湯川が登場する。
内海からの報告で、いきなり本作の根幹になる部分がサラサラ述べられた瞬間にかなり不安がよぎったが、その後は丁寧な作り込みで払拭されたのだった。
→払拭してはいけなかった。蓮沼とその親父のストーリーを出さないとなんで沈黙なのか、肝心な部分の深みが出ませんよね
尺の都合上仕方ないが、蓮沼のクズさはもっともっと酷いものなのだが、割愛されてなお溢れ出る蓮沼のクズっぷりも見事である。
本作で一番の褒めどころは草薙の登場シーンの多さであろう。
本来草薙はこれくらい出て来ないといけなかったので、テレビドラマシリーズ制作陣は懲役に課されてしかるべきだろう。
→蓮沼の取調べももっとねじ込めておければもっと良かったけど、そこは仕方ないのかな。
あ、あと数式書かなかったのもえらいね。
そもそも原作にないし。
ストーリーについては、ガリレオシリーズらしくなくね?的なレビューも見られるが、東野圭吾はハウダニットよりワイダニットに力入れがちっぽいし、ハウダニット一辺倒じゃないところもいいんじゃないかと思う次第です。
うっかり長く書いてしまった。すみません。