RIO

ミルコのひかりのRIOのレビュー・感想・評価

ミルコのひかり(2005年製作の映画)
5.0
感覚や記憶がかつて持っているものを
超越させたような世界が広がっていった

1970年 トスカーナ
自宅にあった銃が誤って暴発した
イタリア映画の音響技師
ミルコ・メンカッチの少年時代を描いている

ジェノヴァにある全寮制の盲学校
まだ僅かにひかりが見えるミルコは
木の上に登りフェリーチェと
青ってどんな色?と色の話をする
「自転車に乗って顔に当たる風の色」

聞こえてくる音をレコーダーに録る事を思いつく
協力者であるフェリーチェが扉を少し空けて
窓に吹きつける微かな風の音を聞かせる

ミツバチは良かった
フェリーチェがとっても可愛い
他の生徒も会話が可笑しい

その自然の音に感動するのも束の間
思い描く世界を音にする
創造力が無限な広がりを見せる

皆で学校を抜け出して映画館に
行くシーンは良かったな こういうのに弱い

創造性から音を通しての表現力は
呑み込まれるような世界観だけど
母親に抱かれる10歳のミルコは凄く小さい

消えていってしまうもの
この世のあらゆるものから聞こえる
ずっとの間は掴めない
 一度しかない地上のもの


「太陽は、ぼくの瞳」とは違う
フォローしてる方が教えて下さった!

自然界や創造物の美しい姿はあるけど
この世に囚われない翼というか
筆舌しがたい人間の持っている
確かな美しさがこの映画にはあった

暫く何を見ても涙が出てしまう
本当に素晴らしかった
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