rom-com好きによるrom-com好きのためのフィルムエッセイ。
ロマンティックコメディジャンルの魅力→白人ヘテロ中産階級ばかりであることやステレオタイプに塗れていることに対する批判→そうではない作品もあることを指摘→ロマコメ要素の強い他ジャンル作品に言及し、ロマコメの普遍的なプロットの力強さの再確認→ロマコメの魅力で締める、、という、授業かなんかのレポートを映像作品にしたような内容だったが、まあロマコメ好きなら見て損はない。よくよく考えてみれば、もはや自明のロマコメあるあるを批判的に検討するこの仕草がロマコメ的ですらある。好き→欠点もある→知られざる一面を知る→好き、、みたいな。。
ちなみに「ロマンティック・コメディ」ジャンルの表記が個人的にブレブレで、未だになんと表記するのが適切かわかっていない。ロムコムって書いて伝わればラクなんだが。かといって伝わりやすいラブコメは少女漫画的なものを連想させるから難しい。
ジャンル研究としては特に学びはないが、ロマコメはやっぱり素晴らしいよなとシンプルに思えた。日本では『映画講義 ロマンティック・コメディ』(瀬川裕司,平凡社新書,2020)という良書も出てるので参照されたい。