MasaichiYaguchi

達人 THE MASTERのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

達人 THE MASTER(2021年製作の映画)
3.2
お笑い芸人のアキラ100%が本名の大橋彰名義で映画初主演を務め、記憶を失った男が記憶を取り戻すため奮闘する姿を描いたコメディドラマは、「俺は何かの達人だった気がする」という男の一言をキーに、彼が何者で、何故資産家の跡取り娘である牧田静子のところを尋ねて来たのかが紐解かれていく。
監督・原案・脚本を担当したのは、「こはく」でも大橋さんとタッグを組んだ横尾初喜さんなので、主演の大橋さんは「お笑い芸人」という感じではなく、普通に「俳優」として観られる。
物語は、両親を事故で亡くした静子は祖父が遺した豪邸で家政婦の奈津と2人で暮らしていたが、そんな或る日、奈津が窓からうっかり落としてしまった鉢が偶然通りかかった男の頭を直撃し、そのショックで男は記憶喪失になってしまうところから幕を開ける。
責任を感じた奈津は、男の記憶が戻るまで牧田家で面倒を見ることを静子に提案し、それを渋々ながら受け入れたことで、彼女たちと素性不明の男との共同生活が始まる。
記憶を戻すため様々な手段を講じる静子たちだが、その過程で男と静子は徐々に気持ちを通わせていく。
果たして男の記憶は戻るのか、そして戻った後にはどのような展開が待ち受けているのか?
終盤からラストへ向けては思わぬアクションの展開があったりして、大橋さんの新たな一面が見れたりする。
更に、その先には予想さえしなかった切なさが待ち受けています。