Yujiman

猿の惑星:創世記(ジェネシス)のYujimanのレビュー・感想・評価

4.1
愚かな人間と賢い猿
この対比構造がつぶさに散りばめられた作りになっているこの作品が描きたいメッセージはいったい何なのか?

それは行き過ぎた化学による人間の驕り
そして霊長類が本来持ちうる愛情こそが共存の鍵であり、種族は違えど一つのチームとなる事が賢さであると受け取れる内容となっております。

感想では、冒頭から猿が可哀想な描写から人間本位に命を粗末に扱われ猿への同情心から感情移入させられる。
猿への愛情を持つ主人公ジェームズフランコ演じるウィルが観客目線で感情の導線を引っ張る印象の序盤から小猿から大人になったシーザーへの目線で猿が可哀想な感情移入で物語が少しずつ動き出す。
猿の怒りもごもっともと思わせる人間の身勝手さを際立たせた演出で猿怖っ!猿凄っ!猿には勝てないっ!とドンドンと猿の快進撃が止まらない流れとなっていて、最終的にはウィルとシーザーの絆が儚くも確かに存在していて、どこか大きな猿の怒りと人間の恐怖の対峙の流れの中に光を見出す様な締めとなっています。

続編への橋渡しがエンドロールと共に始まるところに怖いもの見たさの期待が膨らみ次回作への視聴待ったなし。

想像の上をゆく面白さでした。
Yujiman

Yujiman