「サーと呼べ!」サーリドリースコット!
これまで名作女性映画を作り続けてきたリドリースコットが、中世フランスを舞台にMe tooをテーマにした映画を作りました
まずは歴史ものとして面白い。中世の騎士の暮らしや鎧を着ての合戦シーンはもちろん、決闘で裁判の結果を決めてしまうことや男性の権利しかなく女性が所有物として認識されていた中世の価値観が描かれ興味を惹かれます
次に三者三様に同じ物語を語るいわゆる羅生門スタイルのストーリーテリングが面白い。同じ出来事が別視点から語られ、その人にとっての真実が同じところもあるし、違うところもある。同じ場面や台詞でも他の視点が入ることで意味が変容したり転換したりするのが楽しめます
最後にクライマックスの決闘裁判を経ての物語の帰結。リドリースコットは容赦なく人間の浅ましさ、愚かさ、恐ろしさを見てる我々にも突きつけてきます
脚本のベンアフ&マット・デイモンも監督リードリースコットもすごい…客席で打ちひしがれる傑作