れんや

最後の決闘裁判のれんやのネタバレレビュー・内容・結末

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

思っていたものとやはり違った。
チャプター3つを跨ぎ、ジャン・ジャック・マルグリットの視点で描く。
役者さんは3回演技したってことなんだろうな…

ジャンは無骨な騎士。ジャン視点以外では脳筋。

ジャックは人に取り込むのが得意な頭の良い人。マルグリット視点の時は若干芋くさい。
強姦は普通にしとるから悪は悪。

マルグリットは、他視点では強姦された可哀想な人だけど、マルグリット視点ではこの人はこの人で隙があるなと感じる。女性の方だから多少隙があった方が魅力的なのかな。

3つの視点を見ると、勧善懲悪では無く、悪にも悪なりの視点があるというのが分かるなーと。

映像の美しさ、表情の細さ、カメラワーク(たぶんわざと手持ちで撮影してるところとかもありそう。前半は歪みが多めだったり、それぞれの視点がより大袈裟に伝わるようにしているのかもしれない。)
音も綺麗で現代的な全て近い音。エンディングテーマが綺麗でスっと終わりを迎えるのが気持ちいい。

どの役者さんも演技が凄いんですが、ベン・アフレックのどこをとっても嫌な奴っていうのが見てわかるのは役者さんてすげーなって思っちゃいます。悪役には悪役の美学があると思う。
アダム・ドライバーも悪役の時の方がイキイキ演技してる気がする。


強姦てのはどの時代でも許されないと思う。
本人達も心に傷を負うし、救いきれない。
他人に解決できる問題でもない。
今作は人の欲望が上手く・醜く描けてる作品でした。
れんや

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