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カード・カウンターのiのネタバレレビュー・内容・結末

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

終始怖いよ!!!!!!!!!
ドキドキ⭐︎ハラハラギャンブラー映画!だと思って観たら痛い目見るよ!
カジノでのカードとチップの音聴くのが好き、カードとチップの手捌きが好きだから観たけど、ギャンブルというより暴力と贖罪みたいな話。
まず冒頭で泊まってるホテルの内装を勝手にチェンジして、家具類に白い布巻き付けて殺風景部屋に変えてるの怖いよ。
結構な頻度で流れる人の息遣いと不協和音みたいなBGM怖いよ。
拷問シーン本当に怖い!あの広角カメラ?で歪んだような写りで各種拷問映すの怖いよ!怖すぎる!汚物まみれ、暴力、シェパードに吠えられまくる、爆音、水、睡眠妨害、性的虐待。本当にキツかった。
基本、オスカーアイザックがめちゃくちゃにかっこいい。本当にかっこいい。渋い。服着てる時は分からないけど、実は背中にタトゥー入れてるのかっこいい〜!服装かっこいい〜!ミステリアスな男かっこいい〜!でどうにか耐えてたのに、カートと対峙したときにビルの目がバッキバキで本当に怖くてちょっと泣きそうになった。その後分かりにくいビルの優しさで少し別の涙出そうになった。
(ついに拷問始まるかと思った。おい、ビルあれだけ自省録読んだり自罰的かと思いきや、やっぱりトチ狂ってたんかよって思ったよ。ごめんね。)
カートが呆気なく死んで、ビルは誰に対しての復讐か分かんないけど、少佐の家で待ち伏せてこれは拷問だなと覚悟してたら、まさかの拷問しあって部屋を生きて出れるのは一人だけというデスゲーム持ちかけてて、やっぱりビル狂っちゃってんなって思った。ビルの勝ち〜血塗れ〜。
結局一番怖いのはこういう拷問が様々な戦争で実際に、現実に行われてることだわ。

カジノでUSA!ってずっと叫んでて星条旗持ってるギャンブラーがいて、うるさいな〜なんかアメリカのパブリックイメージみたいなキャラおるな〜と思ってたら、これゴリゴリのアメリカ批判だったという。
孤独の中で禁欲生活による自罰的だったビルが最後に面会室のガラス越しにETするので、ちょっぴり救われたね。けどずっ〜〜〜〜〜としんどい映画。

📝初めて知ったことやメモ
・あれ?刑務所?アメリカって囚人服はオレンジじゃないっけ?このオールブラックのイケてる服は何?と思ったら、軍事刑務所なるものがある
・カードカウンティング、ブラックジャックやポーカーで既出のカードを覚えること
・アブグレイブ刑務所 イラク戦争で捕虜虐待してた 連日ニュースになってた 劇中そのまんまの名前で出してた
・SERE アメリカ軍の尋問訓練過程
Survival・Evasion・Resistance・Escape(生存・回避・抵抗・脱走)の頭文字。
・劇中の腐った林檎(虐待をしていた兵士)と樽(少佐、軍幹部、国家)の隠喩的な台詞、これ、社会心理学者のPhilip Zimbardo教授が言ってた言葉そのまま台詞にしてるみたい

「権力は個人にではなく、システム自体にある。(拷問は)一部の腐ったリンゴがやったのではなく、(リンゴを入れておく)樽を作った職人の腕が悪かったということ。良いリンゴを摘んだが悪い環境に置いてしまったとも言える」
スタンフォード監獄実験と同じですね

・刑務所で屈強な男に殴られて血塗れのオスカーアイザックがかっこよすぎるのと、顔面血塗れ怖いっていう複雑な感情😥
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