叡福寺清子

LAMB/ラムの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.3
登場人物が5名というか,3人と2人という事にしたほうが良いのかもしれない本作.素地にあるのはギリシャ神話のパンだったりするのでしょうか.日本でいえば何になるのかしら.化け猫?件の牛?それもちょっと違うか.でも日本神話や伝説伝承にケンタウロスのような形態の半獣半人が登場しないのは,アニミズムでとりあえず神様だから敬うべしゃ,人間と混ぜたら罰が当たるら,的発想があったりするからでしょうか.教えて!偉い人!!こんばんわ三遊亭呼延灼です.

で,本作.監督さんがインタビュー(https://www.gqjapan.jp/culture/article/20220921-lamb-intv)にて,『少なくとも僕は、「セリフを使わずに表現できるならばそうしたい」と考えています』,と答えていますように,極端に会話が少ない作品でございました.【沈黙は時に饒舌】という言葉があるかどうか知りませんが(もし無かったら,私が言い出しっぺですからね.もう私のもんですから,真似しないでくださいよ),言葉による情報が少ない分,作品から読み取れる事が多々あったりするわけで,考察系レビュワーさん歓喜の一作になっておりました.さすがA24でございます.
で,もって考えさせるのが弟君の存在.夫婦にとって異物だったのか,本来ならアド君のほうが異物じゃないの?ぬっ殺さなかった事は本当に正しかったのか?マリアさんとの過去,考えればキリがございません(( ・ิω・ิ)キリッ).それもこれも言葉がないが故に,こちらがあれこれ想像し物語を補完するが故の事(韻!?).既視感あるなと思ったらエヴァでした.それもテレビ放送の.あの当時は誰もがエヴァ評論家になってあれこれを考察したものでした.したがって本作はエヴァなのです.ってことなので,もし吹替版が製作されるなら,マリアの中は坂本真綾さんでお願いいたします.アド君はもちろん中川家の剛さんだ!