KeiRalph

LAMB/ラムのKeiRalphのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
4.0
どうしたみんな!ポカンと口が空いてるぞ!そんな時はみんなで、アダァーーーー!と叫べばいいんだよ!

はい、後はみんなで考えて!という投げっぱなし感、つい最近も北欧系の映画でこんな感覚に出会ったような、出会わなかったような…

でも、序盤の展開は嫌いじゃない。羊さんも猫さんも、私が大好きなボーダーコリーさんも可愛かった。何なら、むしろこの延々と続く、は?何か問題でも?とでも言わんばかりの置いてけぼり感も嫌いではない。

作品に登場するのは、人間より動物の方が多い。そして前半は殆ど会話がなく、生活音や自然の音が大半を占める。

そして唐突に始まる「異変」は人間である夫婦に「運命」として受け入れられる。それについては明確な理由はあるのですが…

そして中盤、夫婦以外のとある人物が現れる事で不穏さというより、前半の圧倒的な自然つぷりの割合が、人間のノイズ(エンジン音やドラムやテレビの音、酔狂のバカ騒ぎ)が勝る事で、当たり前と思わされていた空間に歪みが生じていきます。

自然に人が介入する事で起こる不協和音がひとつづつ消されていった先に残るものは…ただのヒトでは理解できない。羊ならわかるのか…?
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