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LAMB/ラムのhitomiのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭で、謎の生き物に怯える羊達が描かれ、そのうちの1匹が、ヨタヨタ歩いて倒れる。

この映画の主人公は、羊飼いの夫婦。彼らは過去に子供を失うという悲劇に見舞われます。特に奥さんはまだ立ち直れていない様子。そんなある日、顔は羊、体は人間という不思議な生き物が産まれる。夫婦は、まるで失った子供の生まれ変わりかのように、その生き物を大事に育てます。我が子を飼い主に奪われた母羊は、自分の子供の側で鳴き続けます。その鳴き声に耐えられなくなった奥さんは、なんと、その母羊を殺して埋めてしまいます。その辺りから絶対この映画はバッドエンドだって思って見ていました。

壮大な自然を背景に、羊のような生き物をあたかも人間の子供のように愛する夫婦を淡々と描き、最初は気味悪いと思いながら見ていた私も、その生き物を可愛いとすら思える不思議な感覚になる。

とにかくセリフが少ないこの映画。話が進むにつれて不穏な空気が漂ってくるんだけど、派手な展開はラストまでほぼないから、見ながらずっと、これから何が起きるのか想像しながら見ていた。ラストのシーンの意味は何だったのか?未だ考え中。
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