ポスターがラファエロの『聖母子像』みたいだったので、
アー、羊の救世主ね・・・と思った。
育ててるのがマリアだし。
アイデアとしては『天才バカボン』のウナギイヌレベルだ。
若い人は知らないかもしれないが、ウナギイヌというのは鰻と犬のハーフ。
昔の漫画、あるいは若手芸人のシュールコントレベルである。
とんがってるつもりの若手芸人のシュールコントなら笑ってもやるが、いい年をした大人が作っていたなら幼稚だなと思う。
何でも聖書ネタにしとけば、意味深な感じがするしね。
(そう思わせて実はギリシャネタらしいが、小賢しいだけ)
今の人にウナギイヌが解らないなら、『ワンピース』のチョッパーと言っても良い。
可愛い方じゃなく、筋肉ムキムキのムキチョッパー。
尾田栄一郎氏に見てもらいたい映画だ。
アダちゃんは不気味なようで可愛い。
それは我々が、キャラクター商品を見慣れてるせいもあると思う。
くまモンが実在したら異様だろう。
だが、人は異質なものにも慣れてしまう
最初は不気味でも、見慣れてくると可愛く思える。
これは劇中、訪問した兄弟と同じ気持ちだろう。
本作は、障害児を抱えた家族の話のようにも見える。
母親は子供を亡くした悲しみや孤独を抱えており、罪の意識さえある。
原罪が愛と関わっているというのは面白い指摘だ。
では顔と体を逆に入れ替えたらどうだろう?
もっと不気味さが増し、いつまでたっても可愛いとは思えないかもしれない。そっちが見たかったな。