いぬ

LAMB/ラムのいぬのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

見終わったあとの虚脱感がすごい。どっと重くのしかかってくるものがある。誰もがこれで終わり?と思うのではないだろうか。

ただ、「そういう種族」がいて、その種族も当たり前のように暮らしているのだと考えれば納得がいく部分もある。そりゃ母親がいれば父親もいるよな、と思った。人間の都合で自分の子供が奪われたのだから、無理矢理にでも奪い返すのは当たり前かもしれない。アダの母羊を殺した報いを受けたとも言える。

不可解な点は、夫婦が、「それ」が生まれた瞬間に、それが何か(天からの贈り物だ、という認識をすること)を何も言わずに示し合わせていたこと。これは途中一瞬だけ描写された「娘 アダ」のお墓が関係するのだろうか。
「これは亡くなったアダの、生まれ変わりだ」という。

また、途中から登場したおじさん(夫の弟)にも同じことが言えるのかもしれない。最初は不可解に感じていたものの、すぐにアダに迎合したのは、夫婦と同じ価値観に変化したからかもしれない。それか、羊のアダには人を魅了させるような力がたるのかもしれない(実際めちゃくちゃ可愛いし)

そう考えると、他人(人と呼ぶのか定かではないけれど)の子供を奪い育て、報いを受けた夫婦の話と言える。そう考えるとなんだか単純すぎるだろうか。

また、最初の時間旅行が出来るようになった、というセリフが、最後に伏線として回収され、時間が戻るなどの展開があるのではないかと一瞬考えたが、特にそれは伏線などとしては回収されてない(見逃してなければ)ため、どんな意味があったのか、別に意味はなかったのか気になる
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