いずぼぺ

LAMB/ラムのいずぼぺのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.7
なぜなのか、何なのか、どうなったのかを全て丸投げされて放り出された。

いくつかの解説記事を読んでもなかなか消化できず、半日が過ぎた。
不勉強なので細かいところまでは分からないが、信仰というよりもキリスト教とキリスト教が伝播していく過程において包括していった土着の原始信仰がミックスされたことによる文化がこの物語の底辺に沈んでいるように思う。
喪失、誕生、剥奪から連鎖してゆく人間の利己主義から得た小さな歪んだ幸せ。幸せは信じる者にしか訪れない。妻は全力でこの幸せを守ろうとしている。夫は歪んだままの幸せを受け止め、守ろうとした。歪んではいるが妻の幸せだから。妻の守護者であって傍観者でもある。この歪んだ愛が「ホラー」の括りにされちゃうところなのかしら。
物語は「罪と罰」をいくつかの層に分けて描き進んでゆく。描かれた罪、あえて語られなかった罪、くだされた罰、これから背負う罰。
すべてがアイスランドの荒涼とした大地のなかで飲み込まれていく寓話のようだ。
語りたくなる作品ですね。虜になりました。

87

アダちゃんが愛らしすぎて、うちの(ΦωΦ)でアダちゃん風の写真撮ることに夢中になってしまいました。
あのプスプスいう呼吸音が可愛くて。