映画は山間地を吹き抜ける風雪の中、何かに怯えるように駆け出す野生馬の群、畜舎で安全に過ごす羊達の描写から始まる。
畜舎の羊達の表情は妙に人間っポイ。その表情を長回しで撮った後で、妊娠した一頭の羊に何事か起きる。伏線なのだろう。
この山間地で羊を育て暮らすひと組の夫婦の生活は穏やかでお互いの愛情深さが伝わってくる。
しかし夫婦に奇異な出来事が発生する。妊娠した羊が半人半🐏の赤子を産んだのだ。ここまでは予測できるのでネタバレにはならないかな。
半人半🐏の意味を推測すれば、僕としては子供ができない、あるいはこどもを失くした夫婦への、神様からのギフトだと推測した。
一方、嫁は「旦那が羊とエッチした!」と言い張る。「生物学的はあり得ない」と僕が言っても嫁は納得しない。
どうやら嫁は人間と動物が交雑出来ると本気で思っていたらしい。驚きだ。
その後夫婦は半人半🐏の子供の存在に悩みながら、それでも愛を注ぎ幸せに暮らしていた。
そこへ旦那さんのダメ弟が転がり込んできて物語は暗転する。まぁ、普通のドラマの展開だ。
でもラストは衝撃だった。ええっ!ええっ!と何度も叫んだ。これほどにも神を否定するか、欧米人はここまでして神を殺したいのか。
半年ぶりに観た映画がこれで良かったのか?