ヤドカリ亭さんの映画レビュー・感想・評価

ヤドカリ亭

ヤドカリ亭

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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

3.5

メモ

タイムループものなど面白い訳がない、と思っていたが満足した。輪廻転生。合掌🙏

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.5

30代の後半まで小説と漫画がメインだった私の趣味が、映画メインに切り替わっていった時代の記念碑的な作品。

ジョニー・デップが演じた悩ましくも瑞々(みずみず)しい青春の一コマ。ジュリエット・ルイスと並
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ノートルダムの傴僂男(1939年製作の映画)

3.0

男に媚びを売り利用し生き延びる女と、その女に心を奪われ身を滅ぼす男達の物語。

と言ってしまうと身も蓋もないのだが、50年前くらいに視聴して、せむし男の異形と純情がもたらす残酷な結末がトラウマとなった
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波紋(2023年製作の映画)

3.4

『波紋』
私が今住んでいる部屋は家族が住まうには少々狭い。しかも物が溢れている。にも関わらず、物の位置はキチンと定まっている。

不思議なことに脱ぎ忘れたスリッパはいつのまにか玄関に戻っている。しまい
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デューン/スーパープレミアム[砂の惑星・特別篇](1994年製作の映画)

4.1

メモ
現在公開中のパート2の前作、パート1は鑑賞したが、なんというか、言い方は難しいが40年前に観たデビット・リンチ版から受けたインパクトの総量の方が大きかった。

他の方のレビューに「デビットリンチ
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

3.3

『あの風景に戻りたい』
私が産まれたのは瀬戸内海の島だった。穏やかな海に囲まれ、穏やかに育った。

両親は元々その島とは縁もゆかりもなかったのだが造船会社に職を得て、姉2人と両親の家族5人は戦後の混乱
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風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

3.0

どんなに自分勝手で傲慢で、人を人とも思わない嘘つき女でも、愛してしまえば、もうどうしようもないのか!それでいいのか?!レット・バトラー!

お前、それ、カッコ良過ぎだろ?そんな女を好きになってしまって
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.2

『52』
僕が嫁と一緒に暮らし始めた頃のルーティンは夕方のウォーキングだった。よく公園のベンチに座って水分を補給した。そんな時にはこれからどんな生活をしていきたいのか、ボソボソと話したりもした。

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ハンニバル(2001年製作の映画)

1.7

その昔にこの映画が公開された時は、ショックのあまり37℃の熱が出た←微熱かッ!

あの!晩餐シーンにショックを受けた訳ではない。理由は配役だ。なんとクラリスの役がジョディ・フォスターではなかった。ジョ
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エデンの東(1954年製作の映画)

3.8

青春をふと振り返りみたくなり 雨降る夜のジェームス・ディーン

ロストケア(2023年製作の映画)

1.5

斯波は言う「私は41人を救った」その意味は「認知症の親の介護に苦悩する子を助けた」ということなのだろう。

では私も言う「斯波よ、それではお前は自分を助ける為に親を殺したのか?!」と。

介護疲れから
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.2

未明の牧場に響き渡る羊達の断末魔の悲鳴。その声が止む時、幼い少女は決意する。自分に希望は無い。羊と同じ。だからひとりで生き抜くのだと。ここから始まる、終わることのない孤独との闘いが。

歳をへて少女は
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.0

映画は映像作品なのでストーリーや俳優の魅力もさることながら、入り口である視覚表現の質は大事だ。

この映画は画角、照明、色彩ともに絵画的なカメラワークで視る者を惹きつける。とても低予算映画とは思えない
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.2

見終わったとき、吐きそうになってしまった。考えてみるに、このコロニーにあって外の社会に無いものは「生贄」であり、外の社会にあってコロニーに無いものは「家族」なのではないだろうか。

「生贄」の儀式が民
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隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

3.0

私が思うに、郊外の芝付き庭の住宅に住み、週末には近所の夫婦を呼んでバーベキューパーティを開き、そこでゴチャゴチャして友人の嫁とSEXするようなアメリカ文化はあまり好きじゃない。

それに加えて、米国で
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

私達の世代のイジメと言えば、悪ガキが女の子を小突いたり「おまえの母〜ちゃん、出ぇべぇそっ!」と叫んだりするぐらいだった。

だからかもしれないが、このアニメのような陰湿で腹黒いイジメを見ると不快感で背
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劇場版めんたいぴりり(2018年製作の映画)

2.3

エピソードが多すぎて、もう少し整理すればもっと楽しめたかも。たとえば華丸さんが「明太子でみんなを幸せにしてやる!」と決意した理由を無理矢理に戦争にからめなくてもよかったのでは?

明太子の起源に関して
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湯道(2023年製作の映画)

2.8

私が5歳の頃、ある事情で父は追われるように職場を離れ、父の実家である祖父の下に家族5人で身を寄せた。

祖父の家は昔ながらの構えで広々とはしていたが、土間の台所で煮炊きし、風呂は薪で沸かす五右衛門風呂
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渇水(2023年製作の映画)

2.5

飲み仲間の一人に元水道局の職員がいて、彼女から職場の上司のグダグダぶりとか、面白おかしく聞かせてもらっていた。

なんか水道局の現場職員は普通の市役所職員とは違って異動がないらしく、人間関係が閉塞して
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.8

物の感じ方というか受け取り方というか、僕自身の深いところで影響を受けた気がする。人生最後までベストワンの作品。

プロメテウス(2012年製作の映画)

4.2

メモ
ヒドイ映画だった。なんでショウ博士の役
がこの女優さんなんだっ?!

この女優さんの貧乏くさい顔で全てがぶち壊された。演技力云々は問わない。この映画に演技力は必要ない。必要なのは唯一無二の存在感
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

2.5

一緒に見ていた嫁が「阿部さんはうまいね。ホントにいる人みたい」とつぶやく。

僕は「えっ?」と思いながらも「そうだよねぇ」と相槌する。

確かに阿部サダヲの演技は上手い。しかし「ホントにいる人」みたい
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

2.5

ナントナク他人と仲良くなり、その友達や彼女に寄りかかり、裏切り、あげくに愛想を尽かされるのはこのクズ親子の血なんだろうなと思う。

今やボロボロの豊川親にしたところで昔はそれなりに人との関係を繋げたん
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赦し(2022年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

「事件ですよ」
これまで、私の人生の中で殺人事件の加害者であったり被害者であった、そんな人と遭遇したことが無い。

もちろん事件の当事者になったことも無い。だから被害者家族の苦しみとかも、なかなかに想
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.7

いきなり、嫁がメモを渡してきた。そこには

「あなたに描き続けて欲しかったのは1人にしない為、他者とつながるんです。自分の一部を与えるが人々もあなたとつながる」

と書いてあった。「映画の最後に流れた
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共喰い(2013年製作の映画)

2.5

どんなにくだらない人間のくだらない人生であっても、愛おしむべき情景を付け加えてあげるのが「物語」の役割であると思う。

つまり、映画や文学などの表現行為は、モラルの周縁を行きつ戻りつするのでなければ、
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アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)

3.5

公営アパートで孤独死した蕪木。

蕪木は若い頃、炭鉱で事故に遭い同僚の槍田の命を救うがその槍田は全盲となる。

時を経て蕪木は妻と娘の3人で幸せに暮らしていた。そこへ全盲の槍田が懐かしさで訪ねてくる。
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

「日本人が見た悪夢」
初代ゴジラの公開は昭和29年。この時期、戦後の荒廃からようやく復興の兆しが見えてきたとはいえ、B29による空襲と原爆の恐怖は日本人の心の奥深くに刻まれたままであった。

又、同年
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.8

メモ
ヨーロッパの近代国家にもかかわらず、戦後70年以上に渡り独裁政権によって統治されたスペイン。

その独裁者フランコによって祖父を殺害された孫娘は祖父の遺体を探し続ける。

現代スペインにとってフ
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.0

映画は山間地を吹き抜ける風雪の中、何かに怯えるように駆け出す野生馬の群、畜舎で安全に過ごす羊達の描写から始まる。

畜舎の羊達の表情は妙に人間っポイ。その表情を長回しで撮った後で、妊娠した一頭の羊に何
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渇き(2009年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

同じ監督の『オールドボーイ』は設定の面白さと落とし所を踏まえた結末で、韓国映画、喰わず嫌いの自分でさえ感心するほどの良い出来だったと記憶している。

『渇き』の設定も確かに面白い。吸血鬼になった元医者
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メッセージ(2016年製作の映画)

2.1

「♪現在ィ〜過去ォ未來ィ〜♪」←渡辺真知子かっ!

「私はスーパーへ買い物に行く」は現在を表し、「私はスーパーへ買い物に行った」は過去を表し、「私は(明日)スーパーへ買い物に行く」は未來を表します。
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

3.8

まず、主人公はオ○○○ンが大きく床上手の高校生、その両親は息子の生き方を全否定する母親と、息子の存在に無関心な父親。

その他、全ての愛を受け入れる女(ジュリアン・ムーア)全ての人に役を与えるポルノ映
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アメリ(2001年製作の映画)

3.8

もう遠い日。10年以上前にパリを巡った日々がある。ゲイカップル友人との3人旅。言っとくけど僕はゲイではない。

出発の2日ほど前、キャリーバッグの暗唱番号の設定を間違えて鍵が開かなくなりイライラしてい
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デモニック(2021年製作の映画)

3.6

第9地区 エリジウム、デモニックと並べればブロムカンプにはハリウッド巨額予算映画は似合わないのだと思う。

この映画は入り込み過ぎると怖いのでレビューはやめておく。

BeRLiN(1995年製作の映画)

2.3

『Berlin 中谷美紀』

ベルリンの壁が崩壊したのは1989年だったかな。メディアでは東西冷戦の終結とか言っていたが日本人としてそんな実感は持てなかった。

その年の暮れに日本の株価は3万9千円の
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