かすみす

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲のかすみすのレビュー・感想・評価

3.8
小さい頃見た映画を改めて見る機会ってそれなりにあると思うし、見た後に残るものは同じだったり、違ったりすると思う。
そして、この作品は、小さい頃見たときとは違った。小さい頃は、お母さんやお父さんが自分から離れちゃうことへの恐怖を感じ、しんちゃんが、お父さんやお母さんを取り返し、お父さんやお母さんを奪った悪であるあの二人を倒す...そういう作品だと感じました。
制作する方も、小さい、普段、クレヨンしんちゃんを見る対象には、そのように見えるように演出しています。
ただ、大人というか、成長した自分から、この映画は違って見えました。あのとき、普段の視聴者層を映画に連れてくる親層はきっと、私と同じように見えたのではないかと思います。実際、私は、1970年代を生きたわけでもないし、その時代の人が未来をどう考えていたのかはわかりません。ただ、1970年代の人たちが未来に対して、思っていた希望や、革命の機運...そして、1980年代に、描いてた夢が壊れた現実...その夢を追い続け、現実を受け入れられなかった二人...最後には、未来に対するメッセージ...
実によくできた映画だと思いました。20世紀少年と本質部分で同じような映画だと思いますが...
最後に、最後の演出はいいですね。この映画を見るとあの曲が聴きたくなるんです。
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