レイミさん

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲のレイミさんのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

この映画が公開された2001年、当時私は8歳でオトナたちが子どもを置いて行ってしまう姿に恐怖を覚えた記憶がある。
そんな私も26歳になり時代も令和へと移り変わった。久しぶりに懐かしい映画をと思い観た本作、あの頃とは違う感情に思わずレビューを書きたくなった。
風間くんの"懐かしいってそんなにいいことなのかなぁ"という台詞。
私が旧友と飲んで話すことと言えば、決まって学生時代の思い出だ。お菓子を持ち寄り集まったテスト勉強期間、最寄駅まで歩いて語った放課後。オトナになった私達にはとてもキラキラした過去だ。
子どもの頃は未来がキラキラしていた。自分が将来何になりたいか、どんな人になりたいか幾千通りもある選択肢から自由に選べた。しかし今はどうだろう。
進学・就職を終え、与えられた仕事をこなし置かれた環境で踏ん張っている。幾千通りもあった選択肢が徐々に減っていく現状に憤りすら感じる。
そんな事を風間くんの台詞から考えさせられているとひろしの回想シーンが流れる。
涙無しでは観ることの出来ない名シーンのひとつだ。そこには今を一生懸命生きたからこそ生まれた過去があった。今を一生懸命に生きようと思う理由があった。
しんのすけが未来を守る為に走り、ケン・チャコの野望を阻止、飛び降りようとする2人に言った"ずるいぞ!"の言葉。
これは変わることのない過去に縋り未来を拒絶するのではなく、今を一生懸命生きて未来を信じようというメッセージではないだろうか。
未来はいつだって素敵だ、だからこそ過去も儚く美しい。その為に私は今日も生きていくのだ。
とか珍しくワイらしくないレビューしちゃった〜〜!!!!!!