ガルベス

ヴァル・キルマー/映画に⼈⽣を捧げた男のガルベスのレビュー・感想・評価

3.8
咽頭癌により一時、声を失っていたヴァル・キルマーの半生を振り返ったドキュメンタリー映画。

少年時代から自身をカメラで撮影する習慣があったため、若き日からの素材がたっぷり。

最年少で名門のジュリアード音楽院演劇科に入学し、ケヴィン・ベーコンやショーン・ペンと切磋琢磨している姿は完全にお宝映像。

出世作「トップガン」では舞台裏でもトム・クルーズを激しくライバル視していたりと魅力的。

願いは叶わなかったが、キューブリックやスコセッシに売り込んだ映像も披露。

父の事業の浮き沈み、浮気した父に愛想を尽かすも後に幸福な再婚をする母、15歳で溺死してしまう弟などバックボーンも描かれていた。

声を失ってから初めてのサイン会で疲弊しながらも、役者業から離れてアート活動を始めるなど持ち前の克己心を発揮していて恐れ入った。
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