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愛なのにの月のレビュー・感想・評価

愛なのに(2021年製作の映画)
4.2
「エロス」とは、

「達成と欠如との中間にあって、真善美を追い求めていく純粋な衝動力」であるとプラトンは説いた。

この意味において本作は最ッ高にエロい。


本作は、こじらせの至上者今泉による脚本を、ピンク映画の名手城定が監督したもの。
「達成と欠如との中間」に置かれる人間のもどかしさと愛おしさを今泉が醸し出し、そこから溢れる「純粋な衝動力」を城定が生々しくも爽やかに疾走させる__

スゴい…スゴい…!!

コラボなんて言葉じゃ言い表せない。
様々な愛のかたちを示してきた二人による、醜くて恥ずかしくて、けれど尊い愛への全力肯定。


純愛はいつでも「エロス」の先に在るってコト!?
ならば絶対、『愛なのに』を逆接にしてたまるか!!
月