ルイまる子

笑いのカイブツのルイまる子のレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
4.0
いや~良かったよ!普通の生活なんか要らない、「笑い」だけに身を捧げ、自分には残された時間がない。周りに合わせてグルメやユニバなんか行ってるヒマはない。激しく燃えて散るだけ。カート・コバーンが好きで27歳で死にたいと言ってたがホント大好きだこの人。ハガキ職人時代良かったしタイマーで測って5秒で一つボケる一日2000個ネタ?を生み出す独り修行生活もいい!いくらでも書ける状態を日頃から作るのに最適な手段だ。狂気と思う人もいるだろうけどそんなこと知ったことじゃない。放送作家をクビになったとき10万円もらったが、一日500円の食費でまだ200日お笑い修行で生きて行けると言ってたのいいね!配役は皆ぴったりだった。主役の岡山天音の頬のやわらかい感じとか赤ちゃんみたいな感触の人だ。乗り移ったような役者だ。恋人になりかけた松本穂香、おかん役の片岡礼子も良かった。仲野太賀もいい!(珍しくダメダメでない役)、ピンクの役の菅田将暉くん、この映画に惚れ込んで引き受けたんだろうな。ツチヤの深い理解者だ。そういう人が時々居るから、こんな汚れた?世界でもやって来れたんだな。漫才コンビ「ベーコンズ」も同じく理解者だった。多分オードリーがモデルなんだろう。自分の話で恐縮だが、ハガキ職人ではないが、昔明石家さんまのオールナイトニッポンや桃井かおりのFMの番組など、ハガキを送ると大抵読まれてましたな(自慢)


【ネタばれあり】
俺は「正直な世界で」「正直な笑いを」作りたいんや
とかめっちゃいいセリフも多い。
おかんの最後の言葉も響いた。「もう俺は死んだ」「ええやんか、もう死んだんやったらなんも怖くないから何でもできるで」
だったかな。


フードコートの店員の女の子松本穂香と話すようになり、公園の滑り台で、駄菓子の二つセットになってるやつのどっちがいい?ツチヤが食べたら酸っぱい方だった。彼女は「あ、酸っぱい方はハズレならしいよ。私は酸っぱい方が好きなんだけどね」って!このセリフも好き。私もそういうハズレや、メインでない方が好き!
だけども、一つ言いたい。
居酒屋に現れ「彼氏と同棲しようと思ってる」…とか言いよる。そんな彼氏が出来たのなら、呼ばれても来るなっつーの!こういう血を流しながら一つの正直な世界で生きてる人に対しては「本当のこと」だけをするのが礼儀だ。ツチヤの世界で嘘、ごまかし、訂正などは通用しないのだ。
ルイまる子

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