このレビューはネタバレを含みます
あーー怖かった！いや、怖いというか畏怖って感じかなあ。人知を超えた力に対するなす術なさたるや。
これもまた論理的にどこかどう怖いかの説明はとても難しい。もちろんジャンプスケアとかゴアとか、わかりやすいいわゆるホラー描写もあるんだけど、それ以上に「信仰」というものの脆さをこんな端的に言わないでよぉって感じの怖さ……。人が人ならざるものに立ち向かうことなんて無理なんだな、と諦めさせる強さがある映画。
個人的にはミンを助けるために、変な祈祷師に除霊を頼んだせいで取り返しのつかないことになるシーンが何だかんだ一番嫌だったな。純粋な救いたいという気持ちでしたことが、無知な人間だったが故に最後のトリガーを引くというね……。悪い人じゃないのはわかるんだけど、マジで余計なことするなよ〜！って感じ。
あとこれは他人の解説読んで納得したことなんですが、「ニムが来る日も来る日も必死に祈っていた相手が全然関係なかったという、努力を一笑するような演出」はすごく嫌だったな。人ならざるものの力を感じて、虚しくなる。憎い演出ですわ～
そして結局全員死ぬのも、叔父嫁の早とちり（てか狂乱）によるものなわけで、皆ろくな事をしないな……。弟子の人頑張って止めてたのに、もう嫁には何かが憑いてたんでしょうね。弟子の人たちはみんな可哀想。
最後の殺戮祭りはもう一週まわって笑っちゃった。超こえーじゃん！笑 暗視カメラのポテンシャルには脱帽です。
もうあんまり見たくないけど、細々した気になる点があるのでもう一度見たくなる不思議な映画！解説本とかないのかしら。解説付きのパンフレットめちゃくちゃ欲しい。
犬がひどい目に合うシーンはもちろん最悪なんだけど、白いショーパン履いてるのに股から血が出るのもめちゃくちゃ最悪な気持ちになった。あーほらシミ取れないよこれ……とか思っちゃった。
〜追記〜〜〜
たしかにフェイクドキュメンタリーとしては微妙。フェイクドキュメンタリーである必要性がないというか、たまに撮影クルーを出すことで「あ、これフェイクドキュメンタリーだったか……」と思い返されて、ちょっと冷める。
最後の惨劇をPOVで撮りたかったからなのかな？とかまあ何となくやりたいことはわかるものの、細部がずさんなんだよなあ……。
それでも面白い作品だと思いますけど！！
