はくびしんうそつかない

THE FIRST SLAM DUNKのはくびしんうそつかないのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「フェイクかけられたときに座席で反応してしまった」

私はスラムダンク連載中日本にいなかったので近年アニメで知って好きになりました。マンガはみたことないですし、コアなファンが誰でも知っていることも知りません。子供はこれをみてバスケットをはじめ、私が昔取った杵柄で教えています。

IMAXレーザーネイティブフォーマットで収録されてるらしいので対応シアターを選んで親子で見に行きました。サイコーの映画体験でした。車の中でずっと映画のことを話して帰ったのははじめてでした。

前評判にありましたようにハリウッド3DCGからみるとPS2並みかもしれんが2D原画をCGするってこういうことなんだろう、別のネーミングが要るね。山王工業の速攻パスが弾むようにふわっと回っていくタッチは秋田のあの学校だとすぐわかる動きだ。このニュアンスは並のCGでは絶対だせん、すごいリアリティだ。

元のストーリーは弱い進学校が名門校に挑戦するどこにでもある話で、20年に1度しかこの結果を出せないこと以外は自分にとってもあるある感だらけ。原作者はインサイダーであってリアリティの追及者だと思っていたが、この映像をみて一層それを確信した。

アニメをみるとポストプレイやプレスディフェンスの位置取りにリアリティがない。位置なのでアニメの限界じゃなくてどうしてこういう絵になるのかなぁと思っていた。映画はそんなうっぷんを晴らす渾身の映像だ。しかもプレイヤー目線なのでフェイクかけられたときに座席で反応してしまった、隣の人ごめんなさい。試合に吸い込まれた、オールコートプレスで圧倒される焦りも酸欠で目の前が真っ白になってもゴールだけ光っているのも... 時間が巻き戻った自分がいた。

そういうプレイシーンにリョータが人知れず山王戦に賭ける意味を描くサイドストーリーが淡々と織り込まれていく。

吉廻先生、もう一度バスケがしたいです。