視聴した映画の記録

THE FIRST SLAM DUNKの視聴した映画の記録のネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

漫画を動かそう、そんな感覚。当たり前だろうと思われるだろうが、本当に漫画が動いていたのだ。


映画が始まって少しの間、二人の子供が1on1を楽しんでいる。一区切りついたが、もう一度。そうせがむ小さな子のお願いは少し裏切る形で断られ、心にも無い言葉をかけて別れてしまう。

場面は変わり、ロッカーの前。リストバンドを1つ、2つ。腕にはめる
「いってくる。」



原作には魅力的な登場人物がたくさん居るが、家族構成や中学時代など、その子たちの過去についてはほとんどが明かされないままでいる。主人公である桜木花道でさえ、父の存在しか分からない程だ。

そんな中、過去をグッと掘り下げて来た今回。映画の主人公は桜木花道ではなく、宮城リョータだった。

彼とバスケットのルーツ。どんな環境で育ってきたのか。彼の人となり。今までにない情報量で宮城リョータという人物が分かっていく。
テレビアニメシリーズで見ることが出来なかった"その先"を期待して見ていた私には考えようもない角度からのアプローチと、映像。音響。映画を構成する全てが、私の全身を震わせた。

既に映画1本分を見終えたかのような心もちだが、実際にはOPが終わったくらいの時間しか経っていなかった。


試合が始まる、初めに言っていた見たかった"その先"が怒涛のようにどデカいスクリーンに映し出される、動いている。ああ、感想を書くだけで涙が出てしまう。