最近のウェスの中では1番好きでした。
淡々とした語り口と直線的なカメラワーク、そしてポップに作り上げられたウェス印のキャラクターや美術たちは今作でも健在。
構造的な複雑さがウェスの弱点である「キャラクターに感情移入できない」を助長していましたが、ギャグや展開は前作よりも楽しく、さっぱりと見られました。
また、今作は劇中劇という形をとったせいで掴みづらかったですが、人生の切なさや弱い男性性、そして子供の無限の可能性などのテーマを感じることができ、メッセージ性のないウェス映画の中では感動できるポイントもありました。一緒に見に行った人は「期待はずれだったけどね」と吐き捨てていましたが、僕は期待を超えてきました。
前回と今回で、少し構造的に複雑なストーリーを作っているので、今度は『ライフアクアティック』や『ムーンライズキングダム』のような、わくわくする一本筋のストーリーを見てみたいですね。
今回は眠くなりませんでした!