ユウサク

都市とモードのビデオノート 4K レストア版のユウサクのレビュー・感想・評価

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スタチャン、4Kレストア表記ないけど冒頭にレストレーションの経緯がテキストで出るので4Kレストア版で間違いないと思う。

フィルム撮影パートの美しさがとんでもない。結局デジタルで撮影した素材には解像度の頭打ちがあり、フィルムで撮影したパートはデジタルでスキャン→レストアすることでいくらでも解像度が上がっていく余地があるというのはデジタル黎明期に想像し得ただろうか。たしかに安っぽいネオン塗れの東京はデジタルのチープさにマッチしていたけどそれは「味」的な楽しみ方であって自分の求める映像の美しさではないなーとか思った。
冒頭からデジタルで撮影した素材のモニターがあってそれをフィルムで撮影していてヴェンダースが喋ってる字幕を見て、と画面がギチギチで疲れる。映像の質感と手法の過剰な感じがミスマッチで面白いといえば面白いけどあんまり好きな感じではない。これの前に見た『ベルリンのリュミエール』と『666号室』もそうだったけど音楽もすごいうるさくてそこも合わないなと思う。長編映画の方はこれから見ていく・見直していくのでどういう塩梅なのかわからないけど。

内容は可もなく不可もなく。ヴェンダースのモノローグが邪魔に感じる箇所もいくつか。あくまで手間のかかった日記みたいな感じなのかな。
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