ひでG

余命10年のひでGのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
3.8
みなさん、明けましておめでとうございます。

今年もアマプラ中心に(ネトフリに入りたいけど、、諸事情でまだそっちに行けなくて、、)時々映画館の生活になるでしょうが、過疎地での生活を経験したので、首都圏でのどんな作品でも観る機会がある環境の素晴らしさを実感していく一年になると思います。

これは大晦日に観終わった映画。
配信だと、キレギレに観てしまうことが多いので、今年はなるべく集中して観れるようにしたいです。

さて、「新聞記者」や「ヤクザと家族」の藤井道人監督作品。

骨太の作品が多い同監督にしては、、この
題材は、、と思っていましたが、

余命ものも、きちんと撮れる人が作ると
ここまでまとまった映画になるんだって
改めて感じました!

テーマとして、感傷的でオーバーな感情表現に陥りやすいところを

小松菜奈演じる茉莉や家族の生活を細やかに描写していて、
抑えるところは、普通の若者の日常のように普通な感じで映し出すことで、
逆に、彼女たちの運命への嘆きや切なさをさらに醸し出していたような気がしました。

茉莉の家族の松重豊、原日出子、黒木華が
良かったなあ、

本人より先に泣けないし、感情を抑えに抑えているところに逆に切なさ、悲しさが
込み上げてくるようでした。

特に松重豊さん、暮れに観た喜劇映画のオーバーアクトとは全く違い、無表情の
奥に深い、深い悲しみを表現していました。

余命が決まっているからこそ、
彼女は今という時間を刻み、記録するために、あのビデオカメラがあったのだろうし、
彼女が書いてきた本もそんな強い思いで綴っていたんだろうな。

映画と同じくらい感動したのが、舞台挨拶での小松菜奈の涙。

モデルになった女性の家族からのメッセージに舞台上で感極まった様子をYouTubeで見ました。

この様子を見て、
映画を作ることは、命を新たに吹き込むことなんだな、て、改めて思いました。

映画を通して、人の命を繋げて、記憶に留めていくことに、
映画のチカラや意味の大きさを感じました。

今年もそんな映画にたくさん出会いたい。

ユーザーのみなさん、今年もよろしくお願いします!
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