恋愛だけに走らず、親子と姉妹の物語を組み込み、主人公のキャラクターにより厚みを持たせたことが大正解。茉莉との出会いで人生が開けていく和人と、和人との出会いで死への恐怖がどんどん強くなる茉莉。お互いを愛しているのに、最期の時が刻一刻と近づく残酷さが辛い。
長くもあり短くもある10年と言う余命が、絶妙な時間で、まだ先だと思っていたタイムリミットが少しずつ迫ってくる様がとてもリアル。映画終盤にビデオのデータを消していく茉莉のシーンがあまりにも切なくて辛い。
小松菜奈と坂口健太郎はもちろん良かったが、美味しいところを持っていってるのはリリーフランキー。
