カミュ

余命10年のカミュのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
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「ずるい」って言葉が出てきたのはけっこう生々しかった。生きられるのに、死に逃げるのはずるい。死に近い人間が、死んじゃうって言葉を使うのはずるい。という。
余命を扱う作品全般に言えることだけど、何を言っても不謹慎になってしまいそう。この作品は原作になった実在する人がいるようだし、軽率に感動した、で終わらせてはいけないような気持ちになる。作品で命を扱うのって少しずるい。それなのであんまり言い難いけれど、話自体はありふれてて、正直そんなに傑作ってわけではないと感じた。でも、それぞれの苦しみは痛いほど伝わるし、限りのある毎日を丁寧に綺麗に描こうとしてるのは見えた。見終わったあと、家族や、友人や、大事な人が残り少ない命だったら、自分が10年後死ぬとしたら、と色々考えた時点で、見てよかったとは思う。
車椅子のまつりがカメラを構えるカットが1番綺麗だった。ちゃんとずっと苦しかったしちゃんとティッシュは1箱無くなりました
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