純粋無垢故の暴力性の恐ろしさというよりも、大人の無力さ・無責任さを目の当たりにした子供が、等身大の己の力で事態に対処していく、「成長」を描いた物語であると感じました。
ただそれが暴力、仕返しによるもので、根本的な解決には至っていないのが何とも残酷。
北欧映画の絶妙なリアリティラインと静謐なストーリーテリング、カタルシスを排した着地には心底感心します。
目を見張るような大胆な飛躍や独自性は希薄ですが、ヒリついたサイキック描写と痛覚描写の完成度、キャストの子らの圧倒的パワーに舌を巻いた。海外の子役はすげえや。