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海炭市叙景の毱のレビュー・感想・評価

海炭市叙景(2010年製作の映画)
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寂。

踏切で序盤描かれた兄妹(竹原、谷村)につながることのざわめき。電車が行くと、踏切の先にいるのは冒頭、工場の火事で親が亡くなったのであろう、子どもの頃の兄妹にかわることのざわめき。

どうやら兄は、金が足りずに回り道をしたところで、行方不明となり、亡くなった模様。この兄妹を筆頭に全編にある寂。

再開発に向けて立ち退き命令が下りかけている(そして最後には下ったのであろう)おばあちゃんの家。

そんな寂があふれた世界で、ふとある奇跡のようなもの。仲違いをしていた親子の交錯。プラネタリウムのおじさんと居場所を失いかけている子どもが電車ですれ違うこと。それを奇跡と呼んでいいのかわからないけれど。

……にしても、名優ぞろい。
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