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パラレル・マザーズのWNTのレビュー・感想・評価

パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)
3.8
フォトグラファーのジャニスは予想外の妊娠をしてしまいシングルマザーとして子どもを育てていることを決意する。
しかし娘の父親に娘を見せると、自分に似ていないから他の男の子どもではないかと言われてしまう。
身に覚えがないジャニスはDNA検査を行い親子であることを裏付けようとするが、結果はジャニスが100%生物的母親ではないというものだった。
その日から自分の娘は同じ日に出産したシングルマザーのアナの子ではないかと考え始めるが、1年後アナの娘が亡くなったことを知る。

子を取り違えられたとしても母として育ててきた娘に愛情を注ぎ我が子のように愛してきた。
誰にも相談することなく一人で抱え込むジャニスの葛藤は見ていて辛くどうすれば一番いいのか、どう伝えればいいのか気持ちが整理できない姿が描かれている。

記憶にない自分の父に似て褐色がかった肌の色なのではないのかと考え、あらゆる可能性を探っていたもののDNA検査の結果を見てしまうと自分の悪い方に考えていたまさかの答えを突きつけられたようで現実を受け止めきれない。

ジャニスが自分の血筋や先祖、家族を大切にしていることもあり流れる血に嘘をつくことはできやいといううまいストーリーになっていてラストのお墓の話はこの映画とリンクするところがあり考えさせられた。
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