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The Hand of Godのringringのレビュー・感想・評価

The Hand of God(2021年製作の映画)
4.7
生活。悲劇。絶望。逃避。夢。恥じらい。痛み。君はこの地獄と向き合えるのか?。動揺。抑圧。戦う覚悟があるのか?。本当に孤独を守り抜く力はあるのか?。チャンネルは変えられない。向き合え、向き合うんだ。受け入れられるのか。
"ただのセックスはいらない"。勇気をみせろ。向き合え。絶望と、現実と向き合うんだ。壊れるな。壊れるな。自分で考えろ。そうでなきゃ無意味だ。何としてでも。壊れるんじゃない。
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奮い立たされる作品だ。そしてなんとも、悲しい作品だ。覚悟を決めようじゃないかと。



ぼくがたり───
吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』が提示するテーゼにしても、それに対するアンチテーゼにしてもどこか不十分だからその曖昧な中庸からスイートスポットを見つけてやろうなんて思って動揺していた訳だけど、『The Hand of God』で提示されたのはそんな甘ったれたものではなかったね。
結局のところ、僕がどうしたいかが一番大事で、深層心理を引っ張り出してやっていくしかないんだよ。生活と夢を。これだけ具体性を帯びた作品、"リモコン"や"セックス"といったメタファーがそのまま現実を直視させてくるから、覚悟を決めさせられる。
偉そうに世界を変えてやるなんて思わないで、自分のやりたいことを一個ずつやっていくしかないんだ。さすればいつか世界が変わるかもしれない。
アナーキーな世の中に救済は今のところ生まれないから、大事に向き合いながら生活をするための努力と、夢を叶えるための努力をしていこう。
僕はアナーキストでは無いね。だけど、努力はできる。少しでもやりたいことを、今を作っていこうじゃないか。世界を変えられそうな人に後は任せて。

生活と夢をしよう。
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