このレビューはネタバレを含みます
謎解きメインのサスペンスにしては、妙にゴア描写・ バイオレンス描写に力が入っていた。
結局のところ、阿部サダヲ演じる殺人犯は空虚な男であった。
鑑賞から数日経過していろいろ思い返した。
白石監督の過去作「凶悪」「日本で一番悪いやつら」「彼女がその名を知らない鳥たち」「孤狼の血1.2」「止められるか、俺たちを」「凪待ち」「ひとよ」と比べると、本作は平凡な印象。
過去作にあった、俳優の演技的な見せ場がなかったような。
阿部サダヲは最後まで得体が知れず、岡田健史は終始疑困惑した表情のまま。
刑務所での面会シーンでの、アクリル板を使った演出に力を入れていた印象。
アクリル板に映る二人の顔が重なる。アクリル板越しに手を合わせる。アクリル板を乗り越える超常的演出。
本作の主演はアクリル板。