このレビューはネタバレを含みます
「すごいじゃないか!!」
とやたら人を褒めるのが上手な
人間にご用心。
いわゆるイヤミスのジャンルに
入るだろう話(たぶん)
やっぱり白石和彌
この手の生臭い写真を撮らせたら
めちゃくちゃに上手い。
抜群に上手い。
あの仕切りがあるから
触れ合えるはずのない手と手
いつの間にか自分の後ろから
囁かれてるような近さ
映画ならではのシーンに
ゾクゾクする。
opあたりの花の花びらが舞い散ってるのか
と思ったシーンの
舞い散ってるものの正体が分かるあたりも
ゾッとする。
で
阿部サダヲ
あの目で見つめないでくれ
と言いたくなる黒目の破壊力。
役柄的には「凶悪」の
ピエール瀧的な感じなんだろうけど
見た目から怖い瀧に比べ
見た目はどこか人懐こそうで
人間関係をじっくりねとねと
積み上げるのが上手い人。
まじでその辺にいそうで怖い
「多様性」という言葉が
怖いかもしれんと思うことがあるけど
そういうのはやはり
こういう人間でも認めなきゃいけない
のか?と思うところがあるからで。
死刑囚や犯罪者は違う?
何が犯罪で何が罪か
そんなのを決めるのは結局
僕ら人間なわけで。
あぁ結局いつまでも答えは出ない
人生は無限地獄。
そして更なる病の感染が
悪意の芽が
生まれる狂気のエンディング。
「私分かるよ」
これでもまだ多様性とか
言い切れるのか。
ひぃ。