このレビューはネタバレを含みます
結局私たちを区別するものは戸籍だったり、名前とかでしかないんだと思った。
そこを変に入れ替えてしまえば、もう"私"は誰だかわからなくなる。
私は生まれが単純だからここまで自分を捨てようとは思わないけれど、たまに嫌なことが続いて消えたくなる時はある。そういう消えたい気持ちを犯罪者の子供とか代々続く老舗旅館の跡取りの弟とかはずっと抱えていて、でも死にたいわけじゃない、人生を一からやり直したいと思っている。
そう思うと完璧に悪いとは言い切れないなぁ戸籍交換。
使い方によっては罪を逃れられてしまうとかリスクはあるのかもしれないけれど、今作の登場人物はみんな救われていてよかった。